我が家の既往歴ノート。

子どもや私の病気の既往歴を綴ります。

遺伝性多発性外骨腫ってどんな病気?症状やリハビリテーションを解説。

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遺伝性多発性外骨腫は、あまり頻繁には耳にしない病気のため、自分自身や子どもがこの病気で悩んでいる方も少なくないでしょう。同じ多発性外骨腫でも症状や病状の程度は千差万別です。我が家の場合のケースを知ってもらい、少しでも不安が解消されればと考えます。

遺伝性多発性外骨腫とは

遺伝性多発性外骨種とは、全身の骨に外骨種(骨の突起)が複数でき、見た目上の骨のでっぱりや、痛み関節の動きの制限などの症状がみられる病気です。

重症の場合は、足や手、背骨の著しい変形がみられます。

成長に伴って外骨腫も大きくなり、成長が止まると悪性へと変わる場合があるため、定期的にレントゲン撮影を行い、変化があったら早期に対処できるように経過観察が必要です。

痛みが辛い場合や見た目上気になる場合、関節の動きが制限されて日常生活やスポーツにおいて支障をきたす場合、骨に著しい変形がみられる場合などは、外骨腫を切除する手術を行います。現時点での治療法は、日常生活に障害が生じた際に外骨腫を切除する方法しかありません。

遺伝性多発性外骨腫の症状と経過ー我が家の場合ー

我が家は、3人の子どものうち、上2人が遺伝性多発性外骨種です。

主人からの遺伝です。主人からは「中学生の時に膝の手術をした」としか聞かされていませんでした。

二番目の子の肋骨に明らかな出っ張りがあり、受診してレントゲンを撮ったことで病気が発覚しました。そのときに、肋骨だけでなく、足や手に複数の外骨腫があることがわかりました。

受診した病院で「この病気は遺伝するから兄弟も一度診せて」と言われ、一番目の子もレントゲンを撮り、足や手に外骨腫があることがわかりました。

一番目の子の遺伝性多発性外骨腫の症状と経過

一番目の子は3歳ぐらいのときには、すでに正座はできなくなっていました。体が硬いせいかと思っていましたが、外骨腫による股関節、膝関節の可動域制限が原因だったのです。

一番目の子が中学生に入る頃には外骨腫も大きくなり、膝の内側に大きなこぶができている状態でした。整形の先生によると、外骨腫の上に筋肉がついてこぶ状になるとのことでした。

サッカーをしていたので、ボールや選手の足や体がそのこぶに当たるたびに、こぶが腫れ上がり、痛みが出て2週間は運動できないという繰り返しでした。こぶの部分だけでなく、試合で激しく運動するたびに、踵や股関節など、足全体に痛みが強く出て1~2週間は痛みが続く状態でした。

整形外科にてリハビリも受ける

一度、こぶが大きく腫れ上がったときに整形を受診し、炎症が落ち着いた後に足の可動域制限や体の使い方に対するリハビリも一時期受けていました。

整形外科の医師でも、外骨腫について知っている医師とそうでない医師の差が激しく、以前に痛みが出て受診した整形外科では「そんな症状で来るな」と言われ、親子でひどく傷ついた経験があります。

リハビリを受けた病院では「外骨腫は痛いよね」と本人の辛さを医師に共感してもらい、リハビリでフォローしてもらえたのは、本人にとって「しっかり診てもらえた」という安心感を得ることができました。

外骨腫の予後

継続して外骨腫を診てもらっている医師には「この病気は本格的にスポーツはできないよ。体育の授業程度まで。」と言われ続けていましたが、やはり、選手同士がぶつかり合うようなコンタクトスポーツは、外骨腫に物理的な衝撃が加わって炎症を起こし、痛みが強く、長引くので厳しいと感じます。

今は選手同士が交わらない体育館スポーツに転向しました。運動後の痛みはあるものの、何日も動けないという状態にはならず、スポーツも続けられています。

二番目の子の遺伝性多発性外骨腫の症状と経過

二番目の子は小さいときは肋骨の出っ張りだけで自覚症状はなく、正座もできていました。足の可動域制限もみられませんでした。

しかし、中学生になり、背がぐんと伸びたころになって「肩が痛い」「足が痛い」と言い始めるようになり、肩と脛に明らかな出っ張りができました。

運動後に痛みは強くなり、何日か経つと治まることの繰り返しでした。足の可動域制限もいつの間にかみられるようになり、正座もできなくなりました

外骨腫が関係しているのかはわかりませんが、部活をする中で脛の痛みがみられるようになり、整形外科でシンスプリントの診断を受けました。痛みは出たり出なかったりという状況ですが、休みを挟みながら二番目の子も部活は続けられています。

シンスプリントについてはこちらの記事で詳しく書いています。

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遺伝性多発性外骨腫の治療ー我が家の場合ー

我が家の場合は専門の病院で半年に1回の受診でレントゲンを撮り、経過を見ています。とくに治療はしていません。痛みが出たときには、外骨腫に理解のある近くの整形外科を受診し、痛み止めの塗り薬を出してもらって安静にするといったぐらいです。

遺伝性多発性外骨腫は脊柱管にも外骨腫ができる場合があるらしく、事故にあった時などに突然死の原因になるということで今度MRIをとる予定です。

もうしばらくは受診、経過観察を続ける必要があるようです。

 

股関節や膝関節の可動域制限により、正座ができないと床の環境下で子どもが辛い思いをすることがあります。正座ができないときに使っていた対策グッズはこちらの記事で紹介しています。

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